「TradingViewで移動平均線を表示したい」 「ゴールデンクロスしたら、スマホに通知が来るようにしたい」

この記事は、その両方を画面操作の手順どおりに解説する実践ガイドです。

前半では、コードを1行も書かずに移動平均線のクロスアラートを作る方法を紹介します。TradingViewの標準機能だけで完結するので、初めての人でも10分あれば設定できます。

後半では、Pine ScriptというTradingView専用の言語を使って、クロス地点に▲▽のサインが出る自作インジケーターを作ります。「プログラミングなんて無理」と思うかもしれませんが、コピペで動くコードを載せているので安心してください。

すべて無料プランの範囲内で実践できます。順番にやっていきましょう。


TradingViewとは?無料で使える高機能チャートツール

TradingViewは、世界中のトレーダーが使っているブラウザベースのチャートツールです。ソフトのインストールは不要で、アカウントを作ればすぐに使えます。表示言語は日本語に切り替え可能です。

チャート画面の基本構成

チャートを開くと、画面はこう構成されています。

  • 中央:チャート本体(ローソク足、ラインなど)
  • 上部:通貨ペアの検索バー、時間足の切り替え、インジケーターボタン、アラートボタン
  • 左側:描画ツール(トレンドライン、フィボナッチなど)
  • 下部:Pine Scriptエディタ(記事の後半で使います)

この記事で主に使うのは、上部の「インジケーター」ボタン(fxのアイコン)「アラート」ボタン(ベルのアイコン)の2つだけです。

無料プランでどこまでできるか

TradingViewは無料プラン(Basic)でも十分実用的です。主な制限は次のとおり。

項目 無料(Basic)プラン
チャートに同時表示できるインジケーター 2個まで
価格アラート 3個まで
テクニカルアラート(インジケーター条件のアラート) 20個まで
アラートの有効期限 約1ヶ月(期限後は再開ボタンで延長可)

※2026年7月時点。プラン内容は変更されることがあるので、最新情報は公式のプラン比較ページで確認してください。

重要なのは、移動平均線のクロスアラートは「テクニカルアラート」に分類され、無料プランでも作れるということ。この記事の内容はすべて無料プランで完結します。


TradingViewのインジケーターの使い方(追加・設定・削除)

まず、インジケーター操作の基本を3つ押さえます。移動平均線に限らず、すべてのインジケーターで共通の操作です。

インジケーターを追加する手順

  1. チャート上部の「インジケーター」ボタン(fxのアイコン)をクリック
  2. 検索バーにインジケーター名を入力(例:「MA」「RSI」)
  3. 一覧から目的のインジケーターをクリック
  4. チャートに表示される

これだけです。検索画面を閉じても追加は反映されています。

設定を変更する・削除する

  • 設定変更:チャート上のインジケーター名にマウスを乗せ、歯車アイコン(設定)をクリック。「パラメーター」タブで期間などの数値、「スタイル」タブで色や線の太さを変更できます。チャート上の線をダブルクリックしても同じ設定画面が開きます
  • 一時的に非表示:インジケーター名の横の目のアイコンをクリック
  • 削除:インジケーター名の横の×アイコンをクリック

移動平均線とあわせて使われる定番インジケーター

この記事の主役は移動平均線ですが、あわせてよく使われる2つも紹介しておきます。

RSI(相対力指数):「買われすぎ」「売られすぎ」を0〜100の数値で示すインジケーター。「RSI」と検索して「Relative Strength Index」を追加すると、チャート下部に表示されます。一般に70以上で買われすぎ、30以下で売られすぎと判断されますが、強いトレンドでは70以上に張り付くこともあるため、RSIだけで売買判断するのは危険です。記事の後半で、移動平均線クロスと組み合わせるフィルタとして登場します。

MACD:移動平均線を応用したインジケーターで、トレンドの方向と強さを示します。「MACD」と検索して追加すると、チャート下部に表示されます。MACDラインとシグナルラインのクロスがエントリーのヒントになります。


TradingViewで移動平均線を表示する手順

ここからが本題です。まず移動平均線をチャートに出します。

移動平均線(MA)を追加する

移動平均線は、一定期間の終値の平均値をつないだ線。最も基本的なインジケーターです。

  1. チャート上部の「インジケーター」をクリック
  2. 検索バーに「MA」または「Moving Average」と入力
  3. 「Moving Average」を選択
  4. チャートに線が表示される

デフォルトでは期間9の単純移動平均線(SMA)が表示されます。

期間と色を設定する

インジケーター名の横の歯車アイコンをクリックして設定画面を開きます。

  • 「パラメーター」タブ:「期間」の数値を変更(例:9 → 5)
  • 「スタイル」タブ:線の色・太さを変更

2本以上表示するときは、色を変えておくと見分けやすくなります(例:短期は青、長期は赤)。

よく使われる期間の組み合わせ

用途 短期 長期
短期トレード 5日 25日
中期トレード 25日 75日
長期トレード 75日 200日

日足なら「5日と25日」、大きなトレンドを見るなら「75日と200日」が定番です。この記事では以降、短期5・長期25の組み合わせで進めます。

クロスを見るために2本目を追加する

クロスの検出には移動平均線が2本必要です。同じ手順でもう一度「Moving Average」を追加し、期間を25に設定してください。

ここで1つ注意。無料プランはインジケーター2個までなので、MAを2本表示するとこれで枠を使い切ります。RSIなどを併用したい場合は、記事後半のPine Script自作版がおすすめです。自作版は2本の移動平均線を描いても1個のインジケーター扱いになるため、枠を節約できます。

スマホアプリで移動平均線を表示するには

TradingViewにはiOS/Android向けの公式アプリがあります。

  1. アプリでチャートを開く
  2. 画面のインジケーターボタンをタップ
  3. 「MA」と検索して追加
  4. 追加したインジケーターをタップすると期間などを変更できる

PCと同じアカウントでログインすれば、保存したチャートレイアウトはスマホでも同期されます。ただし、Pine Scriptエディタはスマホアプリにはありません。コードを書く作業はPCブラウザで行い、作ったインジケーターをスマホで呼び出す、という使い分けになります。


ゴールデンクロス/デッドクロスでアラートを鳴らす設定手順(コード不要)

移動平均線が2本表示できたら、いよいよアラートです。

  • ゴールデンクロス:短期MAが長期MAを下から上に抜ける(上昇のサイン)
  • デッドクロス:短期MAが長期MAを上から下に抜ける(下降のサイン)

TradingViewは、コードを書かなくても標準のアラート機能だけでクロス通知を作れます

ゴールデンクロスのアラートを作る

  1. チャート上部の「アラート」ボタン(ベルのアイコン)をクリック(ショートカットは Alt + A
  2. 「条件」の1つ目のドロップダウンで短期のMA(期間5)を選択
  3. 条件の種類で「上に交差(Crossing Up)」を選択
  4. 比較対象に長期のMA(期間25)を選択
  5. トリガーは「バーの終値毎に1回」を推奨(理由は後述)
  6. 有効期限とアラート名を確認して「作成」をクリック

これで「短期MAが長期MAを上抜けた瞬間」に通知が飛ぶようになります。

トリガーを「バーの終値毎に1回」にするのは、ローソク足の途中の一瞬だけクロスして戻る「ダマシ」で鳴るのを防ぐためです。足が確定した時点で判定されるので、シグナルの信頼度が上がります。速報性を優先したい場合は「バーにつき1回」を選んでください。

デッドクロスのアラートを作る

手順は同じで、条件の種類だけ「下に交差(Crossing Down)」に変えます。

  1. 「アラート」ボタンをクリック
  2. 短期のMA(期間5)→「下に交差(Crossing Down)」→ 長期のMA(期間25)
  3. 「作成」をクリック

ゴールデンクロス用とデッドクロス用の2つを作っておけば、上抜け・下抜けの両方を監視できます。

アラートの通知先を設定する(スマホ通知・メール・ポップアップ)

アラート作成画面の「通知」タブで、通知方法を選べます。

  • アプリへのプッシュ通知:スマホのTradingViewアプリに通知が届く(アプリのインストールと同一アカウントでのログインが必要)
  • メール送信:登録メールアドレスに届く
  • ポップアップ:チャートを開いているブラウザ画面に表示
  • サウンド再生:ブラウザで通知音を鳴らす
  • Webhook URL:外部サービスとの連携用(上級者向け)

TradingViewのアラートはサーバー側で監視されるので、PCの電源を切っていても、ブラウザを閉じていてもスマホに通知が届きます。「仕事中はチャートを見られない」という人こそ、プッシュ通知とメールをオンにしておきましょう。

作成したアラートの管理と注意点

作成済みのアラートは、画面右側のパネルの「アラート」タブで一覧できます。ここから一時停止・再開・編集・削除が可能です。

無料プランの場合、アラートの有効期限は約1ヶ月です。期限が切れても削除されるわけではなく、一覧から再開すれば同じ条件で監視を続けられます


Pine Scriptとは — インジケーターを自作できるTradingView専用言語

ここまでの方法で通知は受け取れます。では、なぜわざわざ自作するのか。コード不要版と比べたメリットは3つあります。

  1. クロスした場所に▲▽のサインが表示される(過去のクロスも一目で振り返れる)
  2. 2本の移動平均線が1個のインジケーター扱いになる(無料プランの枠を節約できる)
  3. 「クロスかつRSIが70未満」のような複合条件を作れる(コード不要版ではできない)

Pine Scriptは、TradingView専用のプログラミング言語です。これを使うと、自分だけのインジケーターやアラート条件を作れます。

Pine Scriptでできること

  • オリジナルインジケーターの作成(複数の条件を組み合わせた独自のサイン)
  • アラート条件の自作(「○○かつ○○の時に通知」)
  • チャート上に矢印やラベルを表示
  • バックグラウンドの色を変える(条件に応じてチャートの背景色を変更)

Pine Script v6の基本構文

2026年現在、Pine Scriptの最新バージョンはv6です。基本的な構造はこうなっています。

//@version=6
indicator("インジケーター名", overlay=true)

// 入力パラメータ
len = input.int(14, "期間")

// 計算
value = ta.sma(close, len)

// 表示
plot(value, "SMA", color.blue)

たったこれだけ。各行の意味を簡単に説明すると…

  • //@version=6:Pine Scriptのバージョン指定
  • indicator():「これはインジケーターです」という宣言。overlay=true はチャートの上に重ねて表示する設定
  • input.int():ユーザーが設定画面で変更できるパラメータ
  • ta.sma():単純移動平均線を計算する関数
  • plot():計算した値をチャート上に線として描画

「プログラミング」と聞くと難しそうですが、Pine Scriptはやっていることが数学の計算と、その結果の表示だけ。だから短いコードで実用的なものが作れます。


実践:移動平均線クロスアラートを自作する(コピペOK)

それでは実際に作ってみましょう。

完成するもの:

  • 短期移動平均線(5日)と長期移動平均線(25日)をチャートに表示
  • ゴールデンクロス(短期が長期を上抜け)で緑の▲マーク
  • デッドクロス(短期が長期を下抜け)で赤の▽マーク
  • それぞれアラート通知を設定可能

Step 1:Pine Scriptエディタを開く

  1. PCブラウザでTradingViewのチャートを開く(スマホアプリにはエディタがありません)
  2. チャート下部にある「Pine Script」タブをクリック
  3. エディタが開く
  4. 「新規作成」→「インジケーター」を選択
  5. テンプレートのコードが表示される(これは全部消してOK)

Step 2:コードを書く

エディタに以下のコードを貼り付けてください。そのままコピペで動きます。

//@version=6
indicator("MA Cross Alert", overlay=true)

shortLen = input.int(5, "短期MA期間")
longLen = input.int(25, "長期MA期間")

shortMA = ta.sma(close, shortLen)
longMA = ta.sma(close, longLen)

plot(shortMA, "短期MA", color.blue)
plot(longMA, "長期MA", color.red)

bullCross = ta.crossover(shortMA, longMA)
bearCross = ta.crossunder(shortMA, longMA)

plotshape(bullCross, "ゴールデンクロス", shape.triangleup, location.belowbar, color.green, size=size.small)
plotshape(bearCross, "デッドクロス", shape.triangledown, location.abovebar, color.red, size=size.small)

alertcondition(bullCross, "ゴールデンクロス", "短期MAが長期MAを上抜け")
alertcondition(bearCross, "デッドクロス", "短期MAが長期MAを下抜け")

全部で18行。これだけで、移動平均線の表示・クロス検出・アラート条件の設定が完了します。

Step 3:チャートに適用する

  1. コードを貼り付けたら、エディタ上部の「チャートに追加」ボタンをクリック
  2. チャート上に青い線(短期MA)赤い線(長期MA)が表示される
  3. クロスした場所に緑の▲赤の▽が表示される

もしエラーが出た場合は、コードが正しくコピーされているか確認してください。余計な空白や改行が入ると動かないことがあります。

なお、先ほど手動で追加した「Moving Average」2本が残っている場合は、線が重複するので削除して構いません。この自作インジケーター1個で2本ぶんの役割を果たします。

Step 4:アラートを設定する

  1. チャート上部の「アラート」ボタン(ベルのアイコン)をクリック
  2. 「条件」のドロップダウンから「MA Cross Alert」を選択
  3. 「ゴールデンクロス」または「デッドクロス」を選ぶ
  4. 通知方法を選択(アプリ通知、メール、ポップアップなど)
  5. 「作成」をクリック

これで、移動平均線がクロスした瞬間にスマホに通知が届くようになります。

チャートを開いていなくても通知が来るので、仕事中や外出中でもエントリーチャンスを逃しません。


コードの解説 — 各行が何をしているのか

「コピペで動いたけど、何をやっているか分からない…」という方のために、1行ずつ解説します。

バージョン宣言とインジケーター定義

//@version=6
indicator("MA Cross Alert", overlay=true)
  • //@version=6:Pine Scriptのバージョン6を使うという宣言。おまじないみたいなものです
  • indicator("MA Cross Alert", overlay=true):このスクリプトは「MA Cross Alert」という名前のインジケーターです、という定義。overlay=true は「メインチャートの上に重ねて表示する」という設定。false にするとRSIのようにチャート下部に別枠で表示されます

入力パラメータ

shortLen = input.int(5, "短期MA期間")
longLen = input.int(25, "長期MA期間")
  • input.int():整数の入力パラメータを作る関数
  • 最初の引数(5や25)はデフォルト値
  • 2つ目の引数は設定画面に表示されるラベル名
  • これを使うと、コードを書き換えなくても設定画面から期間を変更できる

移動平均線の計算

shortMA = ta.sma(close, shortLen)
longMA = ta.sma(close, longLen)
  • ta.sma():単純移動平均線(Simple Moving Average)を計算する関数
  • close:各ローソク足の終値
  • shortLen:さっき定義した期間(デフォルト5)
  • つまり「直近5本の終値の平均値」と「直近25本の終値の平均値」を計算しています

線の描画

plot(shortMA, "短期MA", color.blue)
plot(longMA, "長期MA", color.red)
  • plot():計算した値をチャート上に線として描画する関数
  • 第1引数:表示する値
  • 第2引数:線の名前(凡例に表示される)
  • 第3引数:線の色

クロスの検出

bullCross = ta.crossover(shortMA, longMA)
bearCross = ta.crossunder(shortMA, longMA)

ここが一番重要な部分です。

  • ta.crossover(A, B):AがBを下から上に抜けた瞬間true を返す
  • ta.crossunder(A, B):AがBを上から下に抜けた瞬間true を返す

短期MAが長期MAを上抜ける = ゴールデンクロス(上昇のサイン) 短期MAが長期MAを下抜ける = デッドクロス(下降のサイン)

この2つの関数は、Pine Scriptで最もよく使われる関数のひとつです。

マークの表示

plotshape(bullCross, "ゴールデンクロス", shape.triangleup, location.belowbar, color.green, size=size.small)
plotshape(bearCross, "デッドクロス", shape.triangledown, location.abovebar, color.red, size=size.small)
  • plotshape():条件が true の時にチャート上にマーク(形状)を表示する関数
  • shape.triangleup:上向き三角(▲)
  • shape.triangledown:下向き三角(▽)
  • location.belowbar:ローソク足の下に表示
  • location.abovebar:ローソク足の上に表示

ゴールデンクロスは下に緑▲、デッドクロスは上に赤▽。視覚的にクロスのタイミングが一目で分かります。

アラート条件の定義

alertcondition(bullCross, "ゴールデンクロス", "短期MAが長期MAを上抜け")
alertcondition(bearCross, "デッドクロス", "短期MAが長期MAを下抜け")
  • alertcondition():アラートの条件を定義する関数
  • 第1引数:アラートを発動する条件(true/false
  • 第2引数:アラートの名前
  • 第3引数:アラートのメッセージ

この関数を書いておくと、アラート設定画面のドロップダウンに選択肢として表示されます。コード上でアラートを「作る」のではなく、「作れるようにする」という役割です。実際のアラート作成はStep 4で行います。


カスタマイズのヒント

基本のコードが動いたら、少しアレンジしてみましょう。

EMA(指数移動平均線)に変更する

SMA(単純移動平均線)よりも直近の値動きに敏感に反応するのがEMAです。

変更は1行だけ。ta.smata.ema に書き換えるだけです。

shortMA = ta.ema(close, shortLen)
longMA = ta.ema(close, longLen)

EMAのほうがクロスのタイミングが少し早くなります。短期トレードにはEMA、中長期にはSMAが好まれることが多いです。

RSIフィルタを追加する

「ゴールデンクロスしたけど、RSIが80で買われすぎだった…」というケースを避けるために、RSIフィルタを加えることもできます。

rsiValue = ta.rsi(close, 14)
bullCross = ta.crossover(shortMA, longMA) and rsiValue < 70
bearCross = ta.crossunder(shortMA, longMA) and rsiValue > 30

これで、ゴールデンクロスかつRSIが70未満の時だけサインが出るようになります。「買われすぎの状態でのゴールデンクロスは無視する」というフィルタです。

こうした複合条件は、コード不要のアラートでは作れません。ここがPine Script自作版の強みです。

背景色を変える

トレンドの方向に応じて、チャートの背景色を変えることもできます。

bgcolor(shortMA > longMA ? color.new(color.green, 90) : color.new(color.red, 90))

短期MAが長期MAの上にある時(上昇トレンド)は薄い緑、下にある時(下降トレンド)は薄い赤。90は透明度で、0が不透明、100が完全に透明です。

これを追加すると、今がどちらのトレンドかがひと目で分かるようになります。

期間の組み合わせを変える

デフォルトの5日・25日以外にも、よく使われる組み合わせがあります。

組み合わせ 短期 長期 特徴
超短期 5 20 シグナル多め。ダマシも多い
短期(デフォルト) 5 25 バランス型
中期 25 75 シグナル少なめ。信頼度高め
長期 75 200 大きなトレンド転換を捉える

設定画面から期間を変えられるので、いろいろ試してみてください。短期にするほどシグナルは増えますが、ダマシ(偽のサイン)も増えます。長期にすると精度は上がりますが、シグナルの回数が減ります。

自分のトレードスタイルに合った期間を見つけるのが大事です。


公開インジケーターの探し方(コミュニティスクリプト)

Pine Scriptを一から書かなくても、他のトレーダーが作ったインジケーターを使うという手もあります。

TradingViewには「コミュニティスクリプト」という仕組みがあり、世界中のユーザーが自作インジケーターを公開しています。

コミュニティスクリプトの使い方

  1. チャート上部の「インジケーター」をクリック
  2. 検索バーにキーワードを入力(例:「EMA cross alert」「RSI divergence」)
  3. 「コミュニティスクリプト」タブに切り替え
  4. 気になるスクリプトをクリックして詳細を確認
  5. 「お気に入りに追加」でチャートに適用

良いスクリプトの見分け方

  • いいね数が多い(100以上なら定番)
  • 説明が丁寧(使い方やロジックが書かれている)
  • 最近更新されている(古すぎるとv6非対応の場合がある)
  • ソースコードが公開されている(オープンソース。中身を確認できる)

逆に、「勝率95%」「必勝法」みたいな派手な謳い文句のスクリプトは要注意。インジケーターはあくまで補助ツール。聖杯(必ず勝てる手法)は存在しません

おすすめの検索キーワード

  • 「MA cross」:移動平均線クロス系
  • 「RSI divergence」:RSIダイバージェンス(乖離)
  • 「support resistance」:サポート・レジスタンスの自動描画
  • 「volume profile」:出来高プロファイル
  • 「multi timeframe」:複数時間足の情報をひとつのチャートに表示

移動平均線クロスを使うときの注意点

アラートが作れたら、最後に「使い方」の注意点です。ここを知らないと、せっかくのアラートが逆効果になります。

インジケーターは「遅行指標」

移動平均線もRSIもMACDも、すべて過去の値動きをもとに計算されたものです。つまり、常に少し遅れて反応します。

ゴールデンクロスが出た時にはすでに価格が上がり始めていることが多い。「サインが出たから入る」だと、すでに良いポイントを逃している場合があります。

だから、インジケーターは「確認ツール」として使うのが正解。「自分の読みを裏付けるもの」であって、「インジケーターが答えを教えてくれるもの」ではないということです。

インジケーターを重ねすぎない

チャートにインジケーターを5個も10個も表示させる人がいます。

これ、逆効果です。

情報が多すぎると判断が鈍ります。「MAはゴールデンクロスだけどRSIは売られすぎゾーンでMACDはまだマイナスで…」と、どの情報を信じていいか分からなくなる。

使うインジケーターは2〜3個まで。それ以上増やしても精度は上がりません。むしろ迷いが増えるだけです。

レンジ相場のダマシに注意

移動平均線のクロスは、レンジ相場(横ばい)で頻繁にダマシが発生します。

上に抜けたと思ったらすぐ下に戻る。下に抜けたと思ったらまた上に行く。こうなるとクロスのたびに損切りが続いて、じわじわ資金が減ります。

対策としては:

  • トレンドが出ている時だけサインに従う
  • レンジ相場ではクロスのサインを無視する
  • 他の指標(RSI、出来高など)で確認してから入る
  • アラートのトリガーを「バーの終値毎に1回」にして、足の確定を待つ

今回作ったアラートも、「アラートが鳴ったら即エントリー」ではなく、「チャートを確認するきっかけ」として使うのがおすすめです。

移動平均線を軸にした具体的なエントリー手法は、押し目買い・戻り売りの基本で解説しています。「クロスの後、どこで入るか」の型が知りたい方はあわせてどうぞ。


まとめ — まずはアラートを1つ作ってみよう

今回の内容を整理します。

  1. TradingViewは無料で使える高機能チャートツール。移動平均線の表示もアラート設定もブラウザで完結
  2. 移動平均線は「インジケーター」→「MA」検索で追加。歯車アイコンから期間と色を設定
  3. クロスアラートはコード不要で作れる。アラート条件で「上に交差」「下に交差」を選ぶだけ
  4. 通知先はスマホアプリ・メール・ポップアップから選択。サーバー側で監視されるのでPCを閉じていても届く
  5. Pine Scriptを使えば18行でサイン表示付きの自作版が作れる。無料プランのインジケーター枠の節約にもなる
  6. カスタマイズも簡単。EMAへの変更、RSIフィルタ追加、背景色変更など
  7. インジケーターは確認ツールとして使い、頼りすぎない

「チャートを見たいけど、ずっと画面の前にいられない」

そういう人にこそ、アラート機能は強い味方になります。まずはコード不要版でゴールデンクロスのアラートを1つ、今日設定してみてください。移動平均線がクロスした瞬間にスマホが鳴る。それだけで、チャートに張り付く時間が減り、トレードのスタイルが変わるはずです。

Pine Scriptに慣れたら、自分のトレード手法をコード化してみるのも面白いです。「こういう条件の時だけサインを出す」というルールを明確にする作業は、トレード手法そのものを洗練させることにもつながります。


関連ツール

  • リスクリワード計算機 — アラートでエントリーポイントを見つけたら、エントリー前にリスクリワード比率を確認しましょう。
  • ロット計算機 — 損切り幅と許容リスクから適正ロットを逆算。エントリー前のセットで使うと資金管理が安定します。

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